No.4 【 Fodera Anthony Jackson Presentation 6strings Contrabass Guitar '03 】 


Fodera Anthony Jackson Presentation 6-String Contrabass Guitar '03

バールチェスナット・トップ
アルダー・ボディー(ソリッド)
36インチ/3ピースメイプル・ネック
ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)指板/28フレット
チタニウム・ブリッジ
AEROデュアルコイル・ピックアップ
フォデラ・カスタム・3バンド・サーキット
スタンバイ/パッシヴ/アクティヴ/ 3ウェイスイッチ
ヘッドの蝶(Foderaマーク)はハカランダ製

Fodera Anthony Jackson Presentation 6-String Contrabass Guitar '03

 

 

'08年購入

Fodera の最高峰に位置する Anthony Jackson Presentation 6-String Contrabass Guitar。

コントロールは無い
コントロールは無い



  

1988年からビニー・フォデラがアンソニー・ジャクソンのために開発し続けて来たモデルだ。
アンソニー本人の要望で今まで様々な仕様に変化してきた。
'08年現在のアンソニー・ジャクソン本人の物はバールマホガニ・アーチドトップで、アルダーのボディーはセミホロー。
ピックアップの出力に対するコントロールは一切無い。
36インチの超ロング・スケールと28フレットで6弦。
この特殊な構造はやはり弾き手を選ぶ。
本当は正にアンソニーだけの為に作られたベースなのである。

 

本人のと同じ仕様のを弾いた事があるが、とてもコントロールし難いベースであった。
理想の音を出すのは至難の業だ。
アンソニーの様に極太の指が無ければ、あの音は出ないと思った。

さてこの一本は、'03年に一般ユーザーからの特注により作られた物である。
お馴染み『ラフタイム』に入荷した。
アンソニー本人のとは違い、バールチェスナットのトップはフラットで、アルダーのボディーはソリッドになっている。
しかもフォデラ製(マイク・ポープ作)の3バンドイコライザーが内蔵されており、裏のトリマーでコントロール出来る。
何と言ってもトップに使われているチェスナットの木目の美しさには、一目で呆れ返るほど圧倒される。
物凄く魅力的である。

バールチェスナットの見事な木目
ボディー裏のカバーには'04年来日時のアンソニー・ジャクソンのサイン。三つの穴にプリアンプのトリマー。
      バールチェスナットの見事な木目
ボディー裏のカバーには'04年来日時の
アンソニー・ジャクソンのサイン。
三つの穴にプリアンプのトリマー。

弾いてみると意外に素直な出音。
そして弾きやすいことに驚いた。

幅広いネックは薄目で優しい丸みを帯びており、とても手に馴染みやすい。
36インチもの長さとは思えない扱いやすさ。
しかもプリアンプが美味しい所に効いて音作りも安心して出来る。
1ピックアップだが、位置がPrecision よりブリッジ寄りにある。
そのせいかプリアンプのオン/オフと弾く位置やタッチで、Precision の様な音から、 Musicman StingRay や Ken Smith を丸くした様なそれでいて繊細さは失われない音、そしてちょっとJazz Bass に近い音まで、様々な音が出る。

低域は音程感がどこまでも安定して、ドッシリとしていながら歯切れ良い重低音。
中域はよく引き締った芯のある歯切れ良い低音。
高域は濁り無く澄み切ってよく伸びる。
「高音部でギター、中音部でベース、低音部でチェロの音を出す」
と表現されているのが頷ける。
でもそんな難しそうな表現は必要ない。
この一本は素直にベースらしい音が出る。
立ち上がりも早いし切れも良いし、コントロールし易いのである。
手のひらミュートでの出音の立ち上がり・伸び・減衰なんかは、何とも言えない心地良さ。
これならば大丈夫。
と思った。

とは言っても、何しろFodera の最高峰。
ユーズドでもとんでもないお値段。
到底手は出なかった。

それから何年経ったろうか…

このベースは一度売れて、暫くしてまた戻って来た。

やはり気になったのでまた見に行った。
弾いてみると、前と同じにシックリ来る。
ベース自体に問題は無さそうだ。
何で戻って来たのか…
どうやら買い手の事情が色々重なって、結局収まる事が出来なかった様である。

また暫くお店に飾ってあった。

試奏を重ねる度に手に馴染んで来る。

どうしても欲しくなってくる。

「来年まで売れずにあったら、買おうかな」
などと冗談の様に言っていた。

年が明けて売れずにあった。

「もう覚悟を決めて買ってしまおう!!!」

と言っても買うまでにかなり月日がかかったが


とうとう大物ゲット!!!!!


弾けば弾く程、様々な音が出せる様になって来る。
スケールが長いから普通のフレーズを弾くにも指は大移動!!
コード弾きやハーモニックスはストレッチの連続になる。
だからこのベースを弾いた後に他のベースを弾くと、まるでオモチャの様に簡単に弾ける(笑)
トレーニングに最適である♪♪♪
いやいや
このベースを手の内にしたら、アンソニー・ジャクソンになれる。
いやそれは無いが(笑)

とにかく、このベースの奥深さには敬意を評したい。

毎日このベースを弾いていると、指で表現する事の大切さがよく分かる。
指一つでどれだけバリエーションを作れるか。
弾く程に楽しくなってくる♪♪♪
上達する面白さを改めて感じさせてくれるのだ。
このベースではタブーとされているスラップだって、やれない事は無い。
なんでもこれで弾ける様になったら、他のベースでの表現も無限に広がっていくと思う。

★S.M.V.日本公演('08年9月5日福岡Billboard Live) にて、 ボディー裏のサインが追加!!!上からスタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、ヴィクター・ウッテン、 アンソニー・ジャクソンのサイン。(撮影:中村梅雀) ★ライブ会場に私が持参したこのベースを弾くスタンリー・クラーク。右はマーカス・ミラー。左はヴィクター・ウッテン。
('08.9.5.福岡Billboard Live にて)
(撮影:瀬川寿子)
★S.M.V.日本公演('08年9月5日福岡Billboard Live) にて、 ボディー裏のサインが追加!!!
上からスタンリー・クラーク、マーカス・ミラー、
ヴィクター・ウッテン、 アンソニー・ジャクソンのサイン。
   (撮影:中村梅雀)
★ライブ会場に私が持参したこのベースを弾く
スタンリー・クラーク。
右はマーカス・ミラー。左はヴィクター・ウッテン。
('08.9.5.福岡Billboard Live にて)
  (撮影:瀬川寿子)

 

そして、遂に念願叶って実現した、私の初ソロCD 「Bright Fortune」 ('08年10月22日発売)では、 チック・コリアの名曲"Spain"のカヴァーで使用した。
ギターの様に聴こえるのも全てこのベースの音である。
高音部が実に美しい音だ。
だから弾いていて、感情移入がとてもしやすい。
そして低音部は、実に歯切れ良く指のいう事を利いてくれるから、〔決め〕の多いこの曲でも恐怖を感じずに弾き通す事が出来た。

【レコーディング中 写真撮影:光齋昇馬】

【レコーディング中 写真撮影:光齋昇馬】


本当にこのベースに巡り会えて良かったと思う。

これはかなり活躍する事になりそうだ♪♪♪

(写真撮影:佐藤勝也)

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