Fodera Emperor 6 Bolt-On Custom 2018

  • ●Body
  • Buckeye Burl Top(solid)
  • Alder Body (One Piece)
  • No Tone Block
  •  

  • ●Neck
  • Indian Rosewood Fingerboard
  • 3-pc.Maple Neck
  • Mother of Pearl Block Inlays Construction Specs
  • 34”Scale Length
  • 19.0mm Spacing
  • 24Frets (large)
  • Buckeye Burl Matching Head Top
  •  

  • ● Electronics Options
  • Fodera/Pope 3-Band Custom Preamp
  •  

  • ●Master Volume Master Tone
  • ●Pickup Balancer
  • ●3-Band Control
  • ●Treble/ Middle(Hi/Low Mini Switch)/Bass
  • Fodera/ Duncan Dual Coil Pickups (w/Coil Tap Switch)
  • Birth Date - September 2018

 


2018年9月購入

私は、ベースギターでの音楽表現として
時として
Hi-C弦を持つ6弦ベース、或いはHi-C弦を持つ5弦ベースが欲しくなることがある

一時期、1996年から2008年くらいまでは
6弦ベース(フレットレスを含めて)をメインベースとして常時使っていた

 

 

6弦ベース奏者としては
アンソニー・ジャクソン
ジョン・パティトゥッチ
アラン・カーロン
ジョン・マイヤング
ヘンリック・リンダー(ダーティー・ループス)
櫻井哲夫さん
などが思い浮かぶ

 

私の場合、ベースと言えどもメロディックに、
ハーモニー豊かに、高い音を使いたくなる時がよくある

 

6弦ベースは
Low-B弦の重低音から、Hi-C弦のハイポジションの高音まで
上はギターに近い音域まで表現する音域の広さ
コード弾きやハーモニックスの豊かな響き
一本上の音の弦があるだけで、メロディックなプレイの領域を広げることが出来る
一本のベースで幅広くマルチに表現できる
それが魅力だと思う

 

初めて6弦ベースを買った1997年頃は
他の人と違うベースを弾きたい
6弦ベースは目立つしカッコいい
スーパーテクニシャンの愛機に憧れる
という要素があったが

 

2018年の今は
普通にどんな曲に使っていても良い音
どの音域でもストレス無く弾きやすい
コントロールしやすい
というのが一番条件だ

私は今までにフレットレスも含めて5本
6弦ベースを持っていたが
段々と弾かなくなり
新たに欲しいベースが現れると、代わりに手放して来た
そしてついに1本も無くなった

 

実は
ボディー形状とネックの長さ・幅のバランスの問題で
物によっては(特に36inch)、左手首に大きな負担が掛かる事が分かった

これは結構厳しい問題で
手首や腕の腱鞘炎や、手首のガングリオンが出来てしまったり
身体にかなりのダメージを与える
ベースが弾けなくなってしまったら大変だ

 

しかし
1本も無いと
やはり欲しくなる

本当に弾きやすくて
身体に合ったバランスで
良い音の6弦ベースが欲しい
と思っていた

そんな矢先に
2018年9月
お馴染み『ラフタイム』にこの
Fodera Emperor 6 Bolt-On Custom
が新品で入荷した

 

 

何やらとても興味が湧いたので
早速、店に行った

先ずそのウジャウジャの杢目に
しばし目が…
美しい
というより
激しい?(笑)

 

とりあえず試奏

 

とても弾きやすい
新品なのに鳴りが凄い
そして
出来の良いFender Jazz Bass の様な
理想的な良い音


音の立ち上がりが
早過ぎず、遅過ぎず
音の減衰も
長過ぎず、短過ぎず
コントロールしやすい

 

弦のテンションもフェンダーライクで
程よく暴れ、でも安定感がある
治りが良い
乱暴に弾いても、繊細に弾いても
それなりに
思った通りの出音で応えてくれる

 

弦間ピッチに違和感が無く
スラップがとてもやりやすい


重量バランスも
ネックのバランスも良い


直ぐに購入を決意した

 

 

ボルトオンのネックは
メイプルのスリーピース
幅はかなり広いが、厚みやアールがとても良い具合にフィットする
ボルトオン独特の音の立ち上がりと減衰だ
基本がFender Jazz Bass で育った私にとって、感覚的にフィットする

 

 

ボディーは珍しいワンピース(単板)のアルダー
どっしりとしている
No.2のYing-Yang 5弦も同じくワンピースで、とても鳴りが良い
やはり一枚板のボディーは格別な響きがある
これはこのベースの大きなポイントだと思う

鳴りが良い分、弾いていない弦をしっかりミュートしないと、弦が自然に鳴り出す

 

複雑なバックアイ・バールの杢目

 

ラフタイムの佐藤さん言わく
「木星の雲の様だ」
正にそんな感じだ
時速540kmもの風が吹き続ける木星の表面
そのパワー感が宿っている
と思うのも楽しい(笑)

 

ボディー裏のコンターの位置が、私の身体に合っている

 

ブリッジでの弦間は19ミリ
Fender Jazz Bassなどと同じなので弾きやすい
6弦仕様なので、当然ボディーもネックも通常のEmperorより幅広となっている

 

真珠貝を贅沢に使ったインレイ
ダークな雰囲気のボディー杢目に対して、このインレイは大きなインパクトを持っている

 

私は基本的にポジションマーク無しが好きだ(有ってもドットのインレイ)
このベースは音が良いので
たまにはFender Jazz Bass ‘70年代みたいなスクエアのインレイも良いかな
と、思った


 

◆フォデラ/ダンカン製ピックアップ

癖がなく、どんな音楽にも使える音色
ボビンがカバーされていないので、レスポンスが良い
Hi-C弦はボビンが1つずつになっていて、他の弦との音量バランスがとても良い
細い弦の振幅を考えてのことだろう

 

リアピックアップの位置が、ほんの気持ちネック寄りなので
シングルコイルにした時にも、
‘62年製Jazz Bassに少し近い音色になる
これはかなり嬉しいポイントだ
デュアルコイルでのリアピックアップは、太くてとても抜けの良い音色

 

シングルコイルでは、フロントもリアもミックスも、
とてもFender Jazz Bass的(全くそのまま)な音
デュアルコイルでは、どれもモダンで太く、存在感のある落ち着いた音
どちらも使いようで、派手にもファンキーにもブリブリにもコロコロにも円やかにも
如何様にでも変化がつけられる

 

 

フォデラ/ポープ製プリアンプ(18v)

コントロールは

   マスター・ボリューム/マスタートーン同軸

   ピックアップ・バランサー
   3バンド・コントロール

トレブル、ミドル、ベース

   ミドル・フリクェンシーHi/Low 切り替えミニスイッチ

   ピックアップ・コイルタップ・ミニスイッチ

   プリアンプon/offミニスイッチ

 

マイク・ポープのプリアンプは相変わらず安定していて
美味しいところにバッチリと効くので扱いやすい
基本の音が良いので、あまり音色をいじる必要も無いが
その気になれば、3バンドで音作りの幅は広い

           

 

ボディーと同じバックアイ・バールのマッチング・ヘッド

6弦なのでヘッドの幅も広い

安心して弾ける6弦ベースは
音楽表現の大きな武器になる
思い描く音楽の発想を
少しでも広げてくれる

生まれたばかりのこのベースを
どこまで成長させることが出来るか
作曲、録音、ライブに
どんどん使っていきたい

2018年12月21日 吉祥寺【サムタイム】
『中村梅雀Band Live』で初使用

音色の良さ、多彩さが、曲のニュアンスを広げてくれた

新しいアイデアやテクニックを
楽しみながら身につけていこう

 

 

(撮影:佐藤勝也)

(ライブ写真撮影 : 梛野浩昭)

 

 

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