※写真1

Fodera Emperor 5strings Bolt-On FL '05

  • バール・ウォルナット・トップ
  • ウォルナット・バック
  • メイプル/パープルハート/アッシュ/パープルハート/メイプル
  • 5プライ・34inchネック
  • ローズウッド指板 フレットライン入り
  • AERO カスタム・ワインディング・シングルコイル・ピックアップ
  • Fodera マイク・ポープ デザイン カスタム・サーキット
  • Master Vol./ Master Tone, Balancer, Treble, Midd,Bass Standby
  • SW,Passive/ Ac tive SW

'05年購入。

 

いわく付きの一本。
'05年夏『東京ジャズ』で来日していたマーカス・ミラーが帰りがけに成田空港で、いつもライヴやレコーディングで使っていたFodera Emperor 5st. FL Eliteを紛失。
「盗まれた!!」と大騒ぎになった。
二週間後のツアーに新しいベースを間に合わす様にヴィニー・フォデラに発注。
しかし、二週間では作れない。
何とかして三週間後に出来上がったので、マーカスに知らせたところ、 「紛失したベースは発見されたので、新しい物はいらない。」
と、断られた。
憤慨していたヴィニー・フォデラから、Fodera日本総合代理店のVEN Corporationの細 川社長が買い取り、それを私が買った。

※写真2

 

基本はFodera Emperor 5弦のボルト・オン・ネックのフレットレス・バージョン。
マーカスが使っているスルーネックのバージョンはセミフォローボディー(以前私も持っていた)だが、これはソリッドボディーである。

トップ材のバール・ウォルナットはかなり渋く、高級家具調の色合いで、地味だが非常に美しい。

 

ネックは通常のモデルよりかなり薄く、手に馴染み易く非常に弾きやすい。
マーカスの手はあまり大きくないらしい。
私にもピッタリだ♪
以前に私が所持していたFender Jazz Bass MM Limited(マーカス本人のベースを正確に採寸してコピーしたモデル)も、ネックがかなり細身に削られていた。

さてその出音はもう、ジャコそのものの様な、あのリア・ピックアップの音♪
立ち上がりもオフも歯切れ良く素晴らしいレスポンス。
唸るような音の伸びも、まさにあのジャコの音を彷彿とさせる。
職人ヴィニー・フォデラの気合いが感じられる。
こんな素晴らしいベースを、見もせず触りもせずに断ったマーカスは、実にもったいな い事をしたと思う。
お蔭で私は幸せな思いをしているが (^_^)ゞ

 

※写真3
AERO製のJJピックアップ。
コントロール・ノブは下の右からマスター・ボリューム/マスター・トーンのスタックノブ、ピックアップ・バランサー、ベース、ミドル、トレブル。 ミニスイッチは右からスタンバイ、プリアンプOn/Off。

 

※写真4
ウォルナットのボディー。
メイプル/パープルハート/アッシュ/パープルハート/メイプルの5プライ・ネックは4点ボルト・オン。
カバーの内部にマイク・ポープ作のプリアンプが整然と組み込まれている。
9V×2本のバッテリー駆動。

 

※写真5
ヘッドのトップ材はバール・ウォルナット。
ペグはゴトー製。
トラスロッドのカバーはいつも外したまま使っている。
ローズ・ウッドの指板はフレット・ラインが入っている。

 

※写真6
'メイプル/パープルハート/アッシュ/パープルハート/メイプルの5プライ・ネックに、ヘッドのウィング部には更に強烈なフレームの入ったメイプルを使用。

 

このベースは入手した途端に、まず2005年12月の【中村梅雀Birthday Live】で使った 。
そして2006年は、田中健さん/羽仁知治さんとのユニットで『Beautiful Gift Vol.1( 白血病研究基金チャリティCD)』の“Wonderful Life”“Colors Of Siesta”の二曲を 録音。
同じメンバーで【白血病研究基金チャリティCD発売記念ライヴ】(六本木アルフィー)で も全曲で弾いた。
まるでジャコになったかの様に自由な発想を導き出してくれる。
自分がかなり上手くなった様に思える。
このベースを手に入れたのは大ラッキーであった。
マーカスに感謝である

 

※写真7

 

 

もちろんこれからずっとこのベースは、私にとって大切な一本である。
どんどん使っていきたい。


(※写真1、2   撮影:佐藤勝也)
(※写真3~6   撮影:光齋昇馬)
(※写真7       撮影:光齋  恵)

 

 

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